
Simpleat事件の経緯
韓国特許法院は2024年10月17日、2024Heo11507事件で、同年3月8日の登録無効審決2023Dang2735を取り消しました。対象は2019年4月22日出願、2020年11月25日登録の商標第1665940号Simpleatです。第30類の穀物加工品、酵母、ソース、調味料、パン、菓子などが指定されていました。
商標全体を観察する
橙色の斜体部分と濃赤色の正体部分が、空白を挟まずほぼ同じ大きさで結合されていました。SimpleとEatからeを一文字省いた造語は、通常の文法表現でも辞書語でもありません。短い称呼も考慮されました。個々の語ではなく結合した標章全体が判断対象です。

連想と直接的な品質表示を分ける
食べやすい食品を連想し得るとしても、その理解には推論が介在します。法院は、指定商品の品質・特徴を直ちに直接表示するものとは評価しませんでした。暗示的な意味と説明的な意味は、実際に標章から受ける印象に即して区別されます。
包装やレビューが示すもの
包装上の説明や利便性を評価する購入者レビューは、販売された商品の性質を示す資料です。それだけで初見の需要者が商標自体を品質表示と理解するとまではいえません。証拠がどの事実を証明するのかを整理する必要があります。
判断時点と他の無効理由
登録査定日である2020年10月30日までに、Simpleatが菓子等の普通名称や広く使用された表現であったことを示す資料は十分ではありませんでした。ほかの識別力欠如の理由や、発酵調味料・酵母・調味料等について品質誤認を生じさせる理由も認められず、無効審決は取り消されました。
出願・紛争対応への示唆
綴りを変えた造語なら必ず登録できるわけではありません。標章全体、指定商品、当時の取引実情、意味が直ちに理解されるかを検討します。本件は韓国の登録の有効性に関する判断であり、侵害の成否やSimple・Eatそれぞれの独占を認めたものではありません。
原図の表記と形状を保持しています。資料の内容は本文で説明しています。
