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意匠図面の不一致は、直ちに登録無効につながるか

韓国の建築用軽量ブロック事件から、工業上の利用可能性、先行意匠との比較、創作者の立証を整理します。

意匠図面の不一致は、直ちに登録無効につながるか

登録意匠と無効をめぐる争い

韓国特許法院は2026年6月18日、2026Heo10028事件で原告の請求を棄却しました。登録第971647号は2017年12月29日出願、2018年8月31日登録の建築用軽量ブロックです。壁・間仕切り・二重壁等に用い、五つの薄いパネルが重なり、二つの中間パネルが斜視図上で上方と左方に突出する構成でした。

特許審判院は2025年12月30日、2023Dang1500の無効審判請求を棄却しました。原告は審決取消訴訟で図面の不一致、先行意匠との類似性、創作容易性、無権利者による出願を主張しましたが、いずれも認められませんでした。

意匠図面の不一致は、直ちに登録無効につながるか

各図面を総合して形態を特定する

韓国意匠保護法の工業上の利用可能性は、同じ形態の物品を工業的方法で反復生産できることを求めます。図面に相違があっても、それが軽微で、通常の知識を有するデザイナーが図面と説明から意匠の要旨を把握できるなら、直ちに無効とはなりません。

斜視図は右斜めから見たもので、左側の突出部が見えない可能性がありました。平面図と左側面図を併せれば、中間パネルが上方・左方へ突出することを理解できました。右側面図の凹凸も異なる立体方向の表現と読めます。接続部が垂直か傾斜かという不一致も、他の図面の実線から傾斜した突出形態を特定できるとされました。

意匠図面の不一致は、直ちに登録無効につながるか

類似性と創作容易性を分けて検討する

先行意匠1は軽量ブロック、先行意匠2はガラス炉の蓄熱室用壁面ブロックで、用途・機能は同一又は類似していました。しかし全体の美感は別途判断されます。先行意匠1とはパネル数、突出方向、高さ・幅が異なり、登録意匠の安定した印象と、先行意匠の変化に富む動的な印象が区別されました。

先行意匠2とは角張った突出部と丸い突出部、内部パネルの幅、表面模様、円形孔の有無等が異なりました。創作容易性についても、形態変更が構造と美感に影響し、単なる寸法調整やありふれた機能的変更とは証明されませんでした。両先行意匠を組み合わせても、傾斜した中間パネルや高さ関係が容易に導かれるとはされませんでした。

意匠図面の不一致は、直ちに登録無効につながるか

製造調整への関与と創作への寄与

出願人が創作者又は承継人ではないことの立証責任は、無効を主張する原告にありました。金型図面、見積書、メール、試作品写真、製造に関するメッセージが提出されましたが、業務メールの受信や特定の携帯電話による撮影だけでは創作者と認められません。

問われるのは全体の美感を左右する主要形態を誰が着想し、具体化したかです。その創作的寄与を示す図面等が不足していました。製造手配や経営上の関与と、意匠の創作過程は分けて証拠を整理する必要があります。

出願・紛争対応への示唆

出願前に斜視図、正面図、側面図、平面図を突き合わせ、突出方向、高低差、傾斜、実線の意味を確認すべきです。本判決は図面の誤りを放置してよいという判断ではなく、全体から形態を特定できるかを検討した事例です。

先行意匠調査では共通点の数ではなく全体の美感の差を説明し、類似性と創作容易性を別々に検討します。初期図面、修正履歴、具体的形態の提案と日付を残すことは、製造資料を補い、保護対象と出願権原の双方を説明する助けになります。

原図の表記と形状を保持しています。事件の事実関係と裁判所の判断は本文で説明しています。

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