
先登録商標の権利者と無効審判請求人は別会社
韓国特許法院は2026年9月3日、2026Heo10012事件で、ハングル表記のBAF商標に関する登録無効審決の取消請求を棄却しました。登録第1736168号の指定商品は加工ナッツ、乾燥果実ミックスなど第29類で、登録決定日は2021年6月1日です。先登録VAP商標(第1248023号)の権利者はNatural Life、無効審判請求人はMurgerbonでした。
Murgerbonは同種の菓子を販売し、2020年11月頃にはbody profileの略称BAFを用いた商品も検討していました。法院は審決時を基準に、登録の消滅について直接かつ現実的な利害関係を認めました。この事情の下では、VAPの権利者・使用権者でないことだけで請求人適格は否定されません。特許審判院の無効審決は2025年11月26日付です。

造語には複数の自然な読み方がある
両商標は外観が異なり、観念も直接比較しにくいものでした。しかしVAPは辞書上の発音が定まった語ではなく、文字を一字ずつ読むほか、韓国語でバフ、ベフ、バブ、ベブに近い音として読む可能性がありました。BAFと同じ、又は近い称呼が生じ得ることが重視されています。
判断の中心は、同一・類似商品で出所混同が生じるおそれです。比較対象となる第29類商品は性質、用途、製造・販売部門、需要者が重なり、商品の同一・類似性には争いがありませんでした。VAPの全指定商品を一括して比較したものではありません。


販売者の表記だけでは需要者への定着を証明できない
商品説明や広告・協賛投稿に一字ずつ読む称呼が記されていても、2021年6月1日までに韓国の取引者・需要者に広く定着したこととは別問題です。基準日後又は日付不明の資料が多く、需要者投稿の数や到達範囲も限定的でした。販売量、市場占有率、広告露出、実際の呼び方を示す資料が不足していました。
古いレビューがあっても、現在の画面のブランド表記が当時も存在したとは限りません。2019年の広告には単語としての読みを利用した表現があり、2024年の発音に関する質問も基準日より遅く、読み方の不確実さを示していました。周知性の資料も後年のものやHBAFとの併用が多く、当該ハングル商標単独の認知を十分に示しませんでした。
共存同意と登録の対象を照合する
2026年の共存同意は別の後願商標を対象としていました。2024年5月1日施行の共存同意制度は、既に2021年に登録決定された本件には適用されません。別商標についての後日の同意は、過去の需要者の称呼を証明するものでもありません。
商標調査では希望する称呼だけでなく、韓国の需要者が自然に採り得る読みも確認します。日付と到達範囲のある使用資料を保存し、登録番号、指定商品、登録決定日、同意対象を個別に照合することが大切です。本判決をHBAFブランド全体の権利否定や一般的な販売禁止と理解してはなりません。
原図の表記と形状を保持しています。事件の事実関係と裁判所の判断は本文で説明しています。
