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韓国の商標不使用取消審判と破産管財人への送達

韓国特許法院2026年7月9日判決(2025Heo10)は、破産管財人を当事者として特定し、請求書の送達と答弁の機会を保障すべきことを示しました。

書類ファイルの間に置かれた封筒と送達の方向を示す矢印。商標取消審判の送達先を扱う表紙

答弁がないまま第25類の登録を取り消した審決

韓国特許法院の2026年7月9日判決(2025Heo10)は、破産した商標権者に対する不使用取消審判の手続を扱っています。対象の登録第0884496号には第18類と第25類の商品が含まれていましたが、取消請求の対象は第25類の指定商品全部に限られていました。

韓国の不使用取消審判は、商標権者又は使用許諾を受けた者のいずれも、正当な理由なく、審判請求前の継続した3年以上、指定商品について韓国国内で登録商標を使用していない場合に、その登録の取消しを求める手続です。本件のA社は2024年10月28日に破産宣告を受け、Bが破産管財人に選任されていました。

ところが2025年2月28日の請求書では、A社が被請求人とされました。特許審判院は会社への送達ができず、2025年4月3日に公示送達を行い、答弁も使用の立証もないことを理由に、2025年8月28日の審決(2025Dang535)で第25類について登録を取り消しました。公示送達は、通常の送達が困難な場合に公告等によって行う送達です。

オレンジ色の馬と騎手の図形、その下にPBG、ParBrond golf、1983の文字を配した登録第0884496号商標
オレンジ色の馬と騎手の図形、その下にPBG、ParBrond golf、1983の文字を配した登録第0884496号商標

破産財団に関する手続の当事者は管財人

破産管財人は、債権者への配当のために管理される破産財団を管理・処分します。破産財団には破産宣告時の債務者の財産等が含まれ、法院は本件の商標登録取消審判も破産財団に関する手続と捉えました。

韓国の債務者回生及び破産に関する法律では、破産財団に関する訴訟は破産管財人が当事者となります。法院は、破産会社名義の商標登録の取消しを求める審判にもこの考え方が及ぶため、被請求人適格を有するのは会社ではなく管財人であると説明しました。

商標登録原簿の名義だけで相手方を決めることはできません。権利の登録名義と、その財産に関する手続を当事者として遂行できる者とは、破産宣告後には一致しないことがあるためです。

当事者欄の記載と実質的な相手方の区別

法院は、請求書の当事者欄にA社と記載されていることだけで判断しませんでした。請求の趣旨・理由を含む書面全体を合理的に解釈し、誰に対する請求なのか、表示を誤ったにすぎないのかを検討しました。

請求人が破産の事実を知っていれば管財人を相手方にしたと考えられ、管財人も自らが実質的な当事者であることを前提として審決取消訴訟を提起していました。法院は、これらの事情から実質的な被請求人を管財人と認定しました。

実質的な相手方が管財人であれば、当事者の表示を訂正してから審理すべきです。他方、相手方が破産会社そのものと確定される場合には、被請求人適格を欠くため、本案に入らず審判請求を却下することになります。

適法な送達によって防御の機会を保障する

請求時の商標登録原簿に破産と管財人選任の記載はありませんでした。しかし、これらに関する法人登記は2024年10月31日に完了していました。特許審判院は請求人に相手方の明確化を求め、必要な表示の補正を促すべきでした。

韓国商標法第133条第1項は、請求書副本を被請求人に送達し、答弁書を提出する機会を与えることを定めています。書類を形式的に発送すれば足りるのではなく、請求内容を知り、意見と証拠を提出できるようにするための規定です。

本件では実質的な当事者である管財人に適法な送達がなく、答弁の機会もありませんでした。会社が応答しなかったことを、管財人にも防御の機会が与えられたことと同視して本案を判断することはできません。

審決取消しは商標の使用を認めた結論ではない

法院は管財人の請求を認め、特許審判院の審決を取り消しました。適切な当事者を把握せず、その者に送達と答弁の機会を与えなかった手続上の違法が理由です。訴訟費用は各自の負担とされました。

この判決は、登録商標が現実に使用されていたと認定したものではありません。また、破産を不使用の正当な理由と認めたものでもありません。使用の有無に先立って、当事者と防御権が検討された事件です。

判断の範囲にも注意が必要です。取消審判の対象は第25類であって第18類ではなく、審決取消訴訟での手続上の勝訴を、使用の立証や不使用という本案争点の最終的な解決として扱うことはできません。

実務では当事者の特定と送達を一体で確認

実務上、相手方が破産した会社であれば、商標登録原簿に加え、破産の有無と管財人の選任を確認することが重要です。登録名義人を確認するだけでは、その権利に関する手続の担当当事者を特定できない場合があります。

請求側は、請求書の表示が請求の実質と一致するかを検討します。対応側は、適切な当事者に請求内容が適法に届き、意見や証拠を提出する機会が確保されたかを確認します。

当事者表示の補正と送達は相互に関連する手続です。使用資料の評価に進む前提として、実際に権利を管理する者を明確にし、その者が審判に参加できる状態を整える必要があります。

原図の表記と形状を保持しています。資料の内容は本文で説明しています。

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