
二つの登録商標で結論が分かれた
韓国特許法院2026年9月10日判決(2025Na10215)は、「諸葛亮」等を付した中国式白酒の侵害・損害賠償を扱いました。原告は二つの商標について商標権又は専用使用権を有していました。第1商標の「江口醇诸葛酿」と「JIANGKOUCHUNZHUGENIANG」について、法院は「诸葛酿」のみを独立の要部とせず、全体比較により侵害を否定しました。
第2商標の「諸葛亮」と「ZHU GE LIANG」は、漢字部分が独立した出所表示機能を持つとされました。被告表示は同じ人物と称呼を想起させ、商品も同一でした。包装の区画、瓶の独立表示、ネット上の商品名を総合して侵害を認め、長い商品名に別の文字・音が加わることだけでは回避できないとしました。



登録日と損害発生日は一致しない
第2商標の登録日は2021年3月29日ですが、営業上の損害は、その商標を付した製品2を初めて国内輸入した2023年8月8日から認められました。別の第1商標を使用した製品1を以前から販売していても、第2商標の使用が遡るわけではありません。
その後の関係会社による輸入・販売については、使用許諾、経営関係、原告の品質管理・使用監督等から原告の営業の継続を認めました。損害発生期間は2023年8月8日から侵害終了日の2025年6月26日までです。

侵害者利益のうち35%が損害とされた
直接関連する変動費を控除した被告利益は650,895,798ウォンでした。侵害者利益を損害と推定する規定について、65%は因果関係のない利益として推定が覆され、35%が損害と認められました。
原告製品は5L、被告製品は250mL・480mLで、価格と代替範囲に差がありました。被告は約4年早く販売を始め、独自の流通網・営業努力を有し、販売規模も異なりました。一方で「諸葛亮」を中心的な商品名として使う効果も認められ、年別に算定した填補賠償額は計227,813,529ウォンとなりました。
二倍の対象は故意侵害の期間だけ
被告の無効審判請求は2024年6月19日に棄却され、取消訴訟も2025年2月13日に棄却されました。その後も販売を続けた同日から6月26日までが故意侵害期間とされ、その期間の損害を二倍としました。全損害を一律に二倍にしたものではありません。侵害は2025年7月22日の上限引上げ施行前に終了しており、旧法が適用されました。
追加の増額分は63,866,789ウォン(2025年の対象利益241,032,446ウォン×35%×134日/177日)、賠償元本総額は291,680,318ウォンです。填補分の遅延損害金は各年の侵害期間末日から、増額分は本判決確定日の翌日から年5%とされました。
三つの日付を証拠とともに管理する
登録日、実際の営業使用開始日、故意を裏付ける事情の発生日を分け、ラベル、輸入資料、取引明細、許諾書、品質管理記録を保存します。登録証だけでは十分ではありません。
侵害通知や無効主張の排斥後は、販売継続のリスクを再検討する必要があります。損害額は売上高だけでなく、費用、商標の寄与、独自の流通努力、各期間を順に検討して算定します。
原図の表記と形状を保持しています。事件の事実関係と裁判所の判断は本文で説明しています。
