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韓国の方法特許と消尽:適法に購入した装置を使用できる範囲

韓国大法院2017Da289903判決から、溶接装置の適法な販売と方法特許の消尽、訴訟上の自白の影響を検討します。

溶接装置の適法な販売と方法特許の消尽を示す表紙画像

装置の購入者に対する損害賠償請求

韓国大法院は2019年1月31日、2017Da289903事件の上告をいずれも棄却し、特許法院2017年11月10日判決(2017Na1001)の結論を維持しました。特許権者は実施権者に対し、特許に係る溶接方法を実施する装置の製造・販売を許諾していました。その実施権者から装置を購入した者に対して、特許権侵害を理由に損害賠償を求めた事案です。

争点は、許諾に基づく販売が当該装置の使用にどのような効果を及ぼすかでした。消尽は特許自体を無効にするものでも、購入者に新たな装置を製造する包括的な権限を与えるものでもありません。適法に流通に置かれた特定の物について、特許権の効力が制限されるという問題です。

方法のクレームでも消尽は成立し得る

大法院は、物の生産方法を含む方法発明についても、その方法を実質的に具現した装置が特許権者又は権限を有する実施権者によって韓国内で適法に譲渡された場合、特許権が消尽し得ると判断しました。請求項が装置ではなく方法として記載されていることだけで、消尽を否定することはできません。

この考え方は商品の円滑な流通と取引の安全に配慮したものです。特許権者は販売価格や実施許諾の対価に、特許方法を使用する価値を反映させる機会があります。クレームの形式を選ぶだけで、適法な販売後も購入者の通常の使用を重ねて支配できるとすることは相当ではないとされました。

方法発明を実質的に具現する装置とは

判断では、装置の実質的な用途が特許方法の実施にあるか、その構成が発明の中核となる技術的解決手段を備えているか、方法全体のうち装置が担う部分や達成する効果などを総合的に検討します。抽象的な装置の分類だけでは結論は出ません。

他の用途があるという場合も、経済的・商業的・実用的に意味のある用途かを確認する必要があります。理論上、実験的又は一時的に可能な利用を挙げるだけでは十分でないことがあります。一方、汎用装置を購入したからといって、その装置で実施し得るあらゆる方法特許が消尽するわけではありません。

溶接装置の構成と販売権限が結び付いた事例

本件装置のプローブ及びプローブピンは、請求項が定める形状や傾斜を備えていました。装置には技術的課題の解決を担う主要な構成が組み込まれ、溶接方法の全工程とその作用効果を実現できました。また、売主には特許権者から明示的に製造・販売の権限が与えられていました。

これらの事情から、販売された装置との関係で特許権の消尽が認められました。購入者側では、取引が適法であることと、装置が特許方法を実質的に具現していることの双方が重要です。購入代金を支払ったという事実だけで、技術面と権限面の検討を省略することはできません。

専用用途についての自白も判断を左右した

特許権者は原審の第1回口頭弁論期日で、装置が本件特許方法の実施にのみ使用される専用品であることを認めていました。この陳述は裁判上の自白として扱われ、後の撤回も認められませんでした。真実に反し、かつ錯誤に基づく自白であったことなど、撤回の要件が立証されなかったためです。

大法院はこの原審の取扱いを是認しました。装置の用途に関する説明は、単なる技術的な前置きにとどまらず、消尽の成否に関わる事実を確定させる場合があります。訴訟で陳述する前に、技術担当者と代理人が装置の構成、実際の運転条件及び記録を照合することが重要です。

取引資料と実施態様を一体で確認する

購入者は、契約書や納品資料とともに売主の販売権限を示す資料を保存し、請求項の各要素を装置の構成・操作・生産工程内の役割と比較する必要があります。購入した装置の使用と、新たな物の製造又は別の工程の実施とは区別して検討します。

特許権者と製造業者の契約では、製造・販売の許諾範囲や実施料の対象を明確にしておくことが望まれます。ただし、契約文言によって常に消尽を排除できると考えるべきではありません。適法な譲渡、発明の実質的な具現、訴訟上の証拠を併せて評価することが本件の実務上の示唆です。

原図の表記と形状を保持しています。事件の事実関係と裁判所の判断は本文で説明しています。

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