
事件の経緯
韓国特許法院は2025年4月17日、2024Heo15431事件で権利者の請求を棄却しました。DoctorsNow(登録第54614号)は2014年1月14日に出願され、2015年3月5日に登録されました。指定範囲には医薬関連商品や各種役務のほか、第44類の遠隔医療・遠隔歯科医療サービスが含まれていました。争点は他の商標との類否ではなく、不使用を正当化できるかでした。

評価対象となる3年間
取消審判の請求日は2022年11月28日であり、対象期間は2019年11月28日から2022年11月27日までです。審判院は2022Dang3319事件で2024年10月18日に取消審決をしました。権利者は主として遠隔医療・遠隔歯科医療サービスの不使用について争い、その他の対象商品・役務の不使用は争っていませんでした。
客観的な障害と経営判断
法令による禁止、販売規制、政府の輸入制限など、権利者に帰責できない客観的障害は、不使用の正当な理由となり得ます。ただし、過去に禁止されていた事実だけで対象期間全体が正当化されるわけではありません。指定役務を実際に提供できた時期と期間の長さを検討する必要があります。
非対面診療の規制緩和をどう評価したか
少なくとも2020年12月15日以降、新型コロナの深刻警戒段階では、医師が安全と判断する場合に非対面診療が一時的に認められていました。資料には約20の関連アプリや利用拡大も示されていました。コロナ診療で多忙だったことや制度が完全に整うまで待つという判断は、客観的な使用不能を示すものとは認められず、事業開始に向けた準備も確認されませんでした。
規制解除で3年が自動的に再スタートするわけではない
規制が緩和された時点から新たに3年の猶予が当然に与えられるとは判断されませんでした。請求前3年間を通じて、障害の継続期間と、その後に使用できた相当期間を評価したものです。他方、短期間でも規制が緩めば直ちに取消しになる、という一般論に広げるべきでもありません。
実務で整理すべき資料
実際の商標使用を示す資料と、使用を妨げた客観的事情の資料は分けて整理します。指定役務ごとに規制の内容・適用時期を対応させ、規制変更後の対応も記録しておくことが重要です。準備行為は事情の説明に役立っても、それ自体が商標使用に当たるとは限りません。本件では権利者の請求が棄却され、取消審決が維持されました。侵害の成否を判断した事件ではありません。
原図の表記と形状を保持しています。内容は本文で説明しています。
